絶景 大西部 & ルート66の旅



↓ スクロール





絶景 大西部 & ルート66の旅

ラスベガスを中心とした西部には壮大な大自然と、古き良きアメリカをしのばせる歴史ある町並みと興味深いポイントが沢〜山!。 中でも一番人気はグランドキャニオンやモニュメントバレー、ルート66ですが、ザイオン国立公園、バレーオブファイヤーステートパーク、レッドロックキャニオン、デスバレー、アンテロープキャニオン、アーチーズ、ブライズ、キャニオンランズ、ホースシューベンド、セドナ、ゴーストタウン、さらに映画の舞台となったポイントなどなど、上げると切りがないほどに見所満載! 西部はあちこちを走っていますが、今回のコースは私の一番好きな、ツーリングコースの1つです。 さあ、それではワイルドでエキサイティングな大西部の絶景ルートをオートバイで巡って行きます。


べガスを抜けて30分も走ると、そこは荒野のど真ん中! ハイウェイを降りてローカルのデザートを進むと、赤い砂岩に囲まれた異様な世界 バレーオブファイヤー(火の谷)州立公園に到着。 夏は気温が50度にもなる事があるそうです。 アナサジと呼ばれる先住民が描いた壁画や網かごなどが発見されていますが、水もなく、あまりにも暑いため、住居には向いていないため、何かの儀式のために訪れていたそうです。こんな所でも、ビッグホーンシープ(大きな角の野ヤギ)や陸ガメ、コヨーテ、ウサギやリス、さらにタランチュラ、 サソリ、ガラガラヘビ、ギラモンスター(毒大トカゲ)などが生息しています。

次のポイントはザイオン国立公園。 「ザイオン」とはネイティブの言葉で人を寄せ付けない所という意味だそうです。 それもそのはず、夏の渓谷内は灼熱で、冬は雪に覆われ猛烈に寒く、そして、ときどきサンダーストームに見舞われると、小川のせせらぎだったバージンリバーが赤い濁流となり木々をなぎ倒し、狭い渓谷の表面を削りとって崖崩れを起こします。 穏やかな天候の時は、静かな川のせせらぎと、美しい鳥達の声が響き渡る美しい渓谷で、尾根に沿ってうねるようにつくられた道路からの景色は圧巻! そそり立つ巨大な1枚岩の裾を抜けるスリル満点の絶景道路です。 園内の道は周りの風景色に配慮して、赤茶色のアスファルトが敷かれています。

また、ザイオンには世界最大級の1枚岩(ホワイトグレートスローン(720m x 460m)があります。 なんとオーストラリアにあるエアーズロックの2倍、その高さ(バージンリバーから)は732メートル。 また、その奥地には、数百メートルの垂直な岩の隙間、人一人がようやくすり抜けられる川底ナローズや、ザイオンが一望できる、命がけのトレール:エンジェルランディングなどがあります。 こういったアクティビティーは2〜3泊しないと行く事ができないので、時間と体力に自信のある方は是非トライしてみてください。 今夜は大きな牧場の一角にあるオシャレな丸太小屋に宿泊です。 キャビンの向こうには ケビンコスナーの映画「ダンス ウィズ ウォルブズ」のような風景が広がっていて、柵でしきられた草原の向こうにバッファローの群れが歩いています。  

また、キャビンの前で野生の七面鳥達が戯れています。 アウトドアー感はんぱなし! ディナーは同じ敷地内にあるレストランでとります。 まずは、ユタ州の地ビールで乾杯! 結構アルコールがきついです〜、、。 メニューには「バッファローステーキ」が、、、 さっき、柵の向こうで丸くかわいい瞳のバッファローくんと目が合ってしまった私、、、「バッファローステーキ」、、、ム、、無理、、、。 ポークチョップにしておきます!(ぶたさんごめんなさい) 。 とかく、こう言った田舎ではまともな食事にはありつけないのが常ですが、ここのレストランは別格です! なにやらドイツの凄腕シェフがいるそうな、、。 山小屋風のオシャレな店内で巻きストーブの匂いがほんのり、、、なんだか心温まります。   夜は気温がぐっと下がって冷え込みます。 食事が終わってキャビンへ戻る途中空を見上げて見ました。 満点の星と白く美しい天の川が流れていました。

BRICE CANYON

昨夜はキャビンの周りをうろつくアライグマや鹿達の訪問がありましたが熟睡することができました。 ドアを開けて朝の冷えた空気を胸一杯に吸い込んで、 さあ今日もがんばろ〜!  最初のポイントはブライスキャニオン国立公園! ここは、何層もの異なる色の地層が雨や風に浸食された大自然の芸術です。 水彩画で描いたような柔らかな色の変化が絶妙です。 この公園内には、徒歩で散策できるトレイルがいくつもあます。  われわれもトレールを下り谷底まで行ってみました! いつもの事ですが、、、この手の(行きは下り、帰りは上り)トレイルは、帰り道の時、いつも後悔の念が沸き上がります、、、。 標高2,775m、、、もちろん、空気も薄い訳で、、、 帰りは、10歩進んで休憩、、、そしてまた10歩、、、もう、わたしは 息が上がって ゼイゼイです〜(涙)。でも、谷底から見上げた風景はご覧の通り、少し薄暗い谷底から見上げる空は、まっ青 そして 赤オレンジのビュートのコントラストは言葉を失うほどに美しいです。

ブライスを出る前に、とっておきのポイントへ寄りました。 そこは、グランドホグ(プレーリードッグ)の住処です。 私たちの足音を察知して、地面へ隠れていたプレーリードッグも、しばらく物音を立てずに息をひそめていると、ひょっこりと巣穴から顔を出しました。 時々道路を横切るので、運転は細心の注意が必要です。

ブライスを後にします。 ここからは今夜の宿までは1本道。 各自、自由に走ります。 原生林に点在する小さなビレッジを抜けて、どんどん標高を上げると山の頂上から、遠くの湖や山脈が見える絶景道路です。 春は若葉の新緑がきらきらと輝き、秋は赤や黄色に染まった美しい紅葉が見られます。 頂上を抜けて下るにしたがい、風景ががらりと変わって、西部特有の赤いビュートやいくつもの岩山を抜ける絶景道路が続きます。 ビスタポイント(見晴らしの良い展望台)にオートバイを停めると、道路脇に小さなかわいいお花達が咲いていました。

DIXI

ディキシー (Dixi) を抜け、今日の宿モアブの町へ向かいます。  キャピタルリーフ国立公園の24号線は、変化に富んだ絶景道路と興味深いポイントが満載! 奇妙な赤いビュート(マンミークリフ)の裾を抜けて、牛達が放牧された美しい牧場と納屋、緑に囲まれたクリークのワインディング、広大な灰色の丘を越えていきます。 ユタ州はこういったデザートを市民に公開していて、バギーやモトクロスのファンには絶好の遊び場です。 

しばらく走ると、道の右手に "ルナ メサ" なる、不思議な1軒のお家、、、。 実は、毎回ここへ来る度に、コーヒータイムに寄っていたのですが、数年前からは営業していません。 ほとんどお客さんが来ないので仕方がないですよね、、、、。 でも私はこういうのが大好物です。 建物の看板 "ルナ メサ" の下にある楕円形のものが分かりますか? なんと UFO なんです! ここのオーナーいわく、道路を挟んだ向かいの大きなビュート(岩山)から、UFOが出入りしている! のをよく見るそうです。 フム、フム、、、。 外を見渡してみると、本当に UFO が飛んで行きそうな荒野です。 信じるか信じないかは 、、、次第!

次の分岐点で全員集合。 ハンクスビルは人口が200名足らずの小さな町ですが、地元住民をはじめ、通りすがりの観光客などで地元アイスクリーム屋さん(Stan's Burger Shack) はいつも大盛況! と、その道を挟んだ側に、奇妙なお店を発見! なにやら岩にドアが付いてます、内部は岩をくりぬいた、ガソリンスタンド兼雑貨屋さんです。  夏の外気はとても暑いのですが、この店内は岩の中ともあって、、、あわせて強力なエアコンを入れているので、震えが来るほどに超〜寒いんです。 皮下脂肪に守られているのか、、店員さんは短パンにTシャツ姿、、、。(>0<)

ARCHES

なんと、今朝の出発は午前5時!! 希望者を募り、陽が上がり暑くなる前にアーチーズを目指します。 まずは、ガソリンスタンドで給油と、ヨーグルトやフルーツの朝食を済ませて、再出発。  園の駐車場にバイクを止めて、ジャーキーや飲料水をリュックに積めていざ山登り!砂利道のトレールと大きな裸岩の斜面へ進みます。 私より先輩のお姉様方はいつもマラソンで鍛えているだけあって足取りも軽く、どんどん登って行きます、、。 

すでに膝の皿がカクカクと笑っている私も、何事もない顔で先頭を進みます!! が、「さあ!皆さん休憩しましょう!」とリードを取ります、、。(-o-;)
まだかな、、まだかな、、、と登り始めて約1時間、、。 高い岩に遮られたトレイルを抜けると、それは突然現れました!! デリケートアーチ!です。 まだ暗い早朝出発の苦労が一気に吹き飛ぶ瞬間です。 こんなものが、本当に自然にできたのか、、!? 自然の力は本当にすごいですね。  園内には大小会わせて自然にできた2000以上のアーチがあるそうです。 次回は、色々なアーチを散策に行きたいと思います。  モーテルで待つメンバーと合流して次はキャニオンランズへ向かいます。

キャニオンランズ 標高 約1800メートルから望む荒野の大地は圧巻です! バージンリバーは数千万年の時をかけて大地を深く削り、地球の割れ目のようです。 ここでは、そのすべてを紹介できませんが、足を止めるビューポイントすべてが、あまりにも壮大で、私たちの人生など一瞬の時のように感じさせられるとともに人間の小ささを思い知らされました。そのほか、メサアーチと呼ばれるポイントも見逃せません。 断崖絶壁の岩が抜け落ちて、その向こう側の岩がアーチになって残っています。 もう、おへそがむずむずするくらいのスリリングなポイントです。

MONUMENT VALLEY

大西部! といえば 最初に思い起こすのはここですね。 ナバホー族の聖地、モニュメントバレーです。 その昔、平らだった平野が風化して固い部分だけが残り、その独特な風景は人々を魅了してやみません。 ジョンウェイン主演「駅馬車」をはじめ、トムハンクス主演「フォーレストガンプ」、ピーターフォンダ主演「イージーライダー」、ジーナデイビス主演「テムマ&ルイース」(若き日のブラッドピットも出ています)などなど数々の映画でも登場します。 ビジターセンターの手すりの淵に腰をかけて、しばし放心状態、、、。 

早めに付いた時は、バレー内の奥まで移動してナバホーが所有する馬をお借りして、西部劇のように雄大なバレー内を乗馬で散策します。 気分はもうカウボーイ!です。 イーハー!! かけ声とともに、馬を走らせて、、、といきたいところですが、、、ナバホーのお兄さんの馬がリーダーになって、その後ろを てく てく ついて行きます、、。
Q : ところでこの馬さん達、、、。 
ナバホーのお兄さんに聞くと
A :「バレーの奥地に野生のムスタングが群れをなしているのさ! それを しずか〜に近づいて投げ縄で捕まえるんだよ」!  
え゛! まじか、、、 これって野生馬だったの、、、。 
ナバホーのお兄さん:「手なずけて、訓練してあるので大丈夫!」 と言っておりました。

普通の観光では行く事のできないバレーの奥地まで案内して頂き、大満足です。 現在この居留地には40万人以上のナバホーの方々が住んでいます。バレーには現在も、現代社会とのつながりを嫌って、羊の毛で服を編んだリ、ろうそくをつくり、昔ながらの生活をする住民もいるそうです。 
「ナバホーの子供達も、あなた達と同じくゲーム機で遊んだり、携帯電話を持っているが、その伝統や文化が失われる事がないように、守り承けつげられているんだよ」。 黒く陽に焼けた肌と、深いしわは、ここでの生活の厳しさを感じさせるけれど、優しく語るおばあさんは幸せそうに微笑みました。 今日の宿はバレーが目の前! 夕日が沈む頃黄金色に輝くバレーや朝日に影を落とす幻想的な風景を見ながらおばあちゃんの話を思い出していました。

GRAND CANYON

モニュメントバレーからカィエンタの町への道沿いに大きく聳える尖った岩山があります。 ここは映画「イージーライダー」の舞台です。 興味のある方は是非映画をご覧下さい。 どんどんと南下して、途中ページへ足を伸ばします。 ページには "ホースシューベンド" や "アンテロープ" といった有名なポイントがあります。 かれこれ26年前、私たちがこの仕事をはじめた頃、ホースシューもアンテロープも、誰一人いなくて、無料で自由に観光できたのですが、現在では世界中からの観光客で身動きもできないほどです、、、、。

アンテロープキャニオンは、深く削られた干上がった狭い川底の中を歩きます。 昼の太陽が真上に来ると、上部の狭い隙間から光が差し込んで、暗い川底内部に光が差し込みます。 すると、天から差し込んだ一筋の光と縞模様の赤い砂岩のコントラストが幻想的な光と陰をつくります。 本当に美しい!のですが 最近はあまりの人ひと人で川底は大渋滞! 万が一上流にストームがきて雨を降らしたものなら、赤い濁流が皆を流してしまう事でしょう、、、。 200メートル足らずの川底は本来15分くらいですり抜けられるのですが 観光客渋滞のおかげで、申込から、観光、出口までの所要時間は約2時間、、、、。(;*△*;) ホースシューベンド(現在は有料)も一見の価値ありです。 夏は40度を超えるので、大きな飲料水と帽子などの日よけが必項です。

グランドキャニオンの麓のキャメロンでランチついでにお買い物タイム。 お店の店員さんは全てネイティブアメリカン達です。 何となく、顔つきが私たち日本人と似ていて親近感がわきますが、体格は横綱級!(失礼)。 今日のランチはナバホーの家庭料理 "ナバホーシチュー" をいただきました。 日本でいうと、大きなお芋と人参とお肉を煮込んだ肉じゃが風スープです。 サイドにお皿を覆い隠すほどの大きな揚げパンが付いてきます。 西部を旅行していると、とかくハンバーガーだのステーキだの、となってしまうので "日本風肉じゃが" がうれしいです! お味もGood! 何処か懐かしい感じ、、、。 お腹も一杯になって、今度はお買い物タイム!です。 このトレーディングポストにはナバホー、ズーニー、ホピなどのハンドメイドのジュエリーが格安で手に入るんです!! お安いものから、一生ものまで、様々なデザインのリング、ネックレスやバックルなどなど宝の山です〜! 

グランドキャニオンへ続く1本道、どんどん標高を上げて行きます。  高低差1600メートルの大峡谷は唯一宇宙から見える地形と言われるほどに広大な大地の割れ目です。 今もその浸食は続いていて、遠く谷底に流れるコロラド川が見えます。 これもまた、あまりの壮大な風景に人間の小ささを実感してしまいます。 日か沈む3時間くらい前からが一番美しい時間帯です。 キャニオンに夕日が沈む頃、谷底のビュートが黄金色に輝き出しました。

ROUTE 66

その昔、アメリカはネイティブのトレイルや、一部の町を結ぶ未舗装の道しかありませんでしたが 1926年に連邦最初の国道計画の1つとしてシカゴからカリフォルニアのサンタモニカを結ぶ 2448マイルの大陸横断道路 国道66号線 が創設されました。 1930年代は土壌流失によりオクラホマ近郊の農家が、家裁道具一切と家族を車に載せて、ゴールドラッシュの噂が聞こえてくるカリフォルニアへ向かいます。 やがて、第二次世界大戦が始まり、66号線は各地方の軍事工場でつくられる物資を運ぶための軍事用道路として使用されました。 50年代になると、ダイナーやモーテルなど沿線商業の発展が進み、若者達はホットロッドを乗り回してガソリンの無駄使いをして楽しんでいました。 この頃のアメリカはまぶしく光り輝いて、世界に大きなインパクトを与えた事でしょう。 

そして、70年代ヒッピー達はワーゲンやチョッパーで66号線を走り抜けました。  もっと効率の良い道路が求められた時、人々はその繁栄から目をそらす事ができませんでした。 そして、インターステート40号線の開通により、1986年に66線は廃線となり、66号線沿いの町は衰退、多くの町がゴーストタウンとなりました。 車通りの無い静かな66号線とは対照的に、平行したインタステート40号線を沢山の車が急ぎ足で走り去る姿を見て野の花は何を思うのでしょう。

66号線は、現在でもその80%が残されていて、始点:シカゴから終点:ロサンゼルスまで辿る事ができます。 今回はその一部ですが、ディズニー映画 "CARS" の舞台となった セリグマンへ続く旧街道66号線を走りました。 
その昔、豊かな生活を求めて西へ向かった人々、、、
時代に流されて走り抜けたイージーラーダー達、、、。
そんな人々の思いを想像しながら走りました。 昭和の私はどこか切なくも懐かしい気持ちになりました。 今では、まぶしく光り輝いたあの時のアメリカを探し求めるように、世界中のベビーブーマー達が66号線を訪れます。

U.S.A.ツーリングツアーの
お問い合わせはお気軽にどうぞ。